第40回社労士試験について
社会保険労務士
秋保 雅男
第40回を迎えた社労士試験は,選択式が難問の科目が多く,大変だったと思われます。
労働者災害補償保険法は,得点できたでしょうか? 労災以上に,健康保険法が得点しにくかったと思われます。
選択式に運が得点を左右するような出題が多く,試験委員会の特例の有無によって,合格者の増減が生じます。努力が報われるような結果になることを祈るばかりです。択一式のほうは,全般に無難な出題が多いと思われます。
例年,難問の多い労働基準法が,昨年に続き素直な問題で得点しやすいといえます。安衛法も基本的な出題でした。
労働者災害補償保険法は,難問も含まれていますが,まずは標準的なレベルといえます。ただし,問10の徴収法関係の計算問題は,用語の解釈の問題として,解答が分かれる可能性があります。労災保険料の分だけの計算でよいのか,一般拠出金率を別に処理することがわかっている人であっても,表現を明確にしてほしかったです。確定保険料の労災保険分だけの限定と解釈すれば,やさしい問題です。一般拠出金率は,労災保険分といえないとわかっている人であっても,雇用保険分を避け,確定保険料と同時に納付するからと考えて,含めて解答した人たちもいるでしょう。
雇用保険法は,標準的な出題でした。健康保険法も選択式と異なり択一式は解答しやすい出題でした。一般常識は,5割から6割解答しうる内容で,とりたてて難問がみられませんでした。厚生年金保険法および国民年金法も標準的な問題で実力が反映する内容でした。
第40回社労士試験の特色は,選択式の出題の半分くらいの科目は,やさしく基本的な内容で正解しやすいといえますが,健康保険法を初めとして,労災保険法,労働一般常識および厚生年金保険法等は得点し難く,合格ライン6割以上という原則がそのまま適用されると,運の良し悪しが合否を左右してしまう。逆に特例が適用されれば合格者は多く出現するでしょう。
平成12年度選択式になってから,特例が認められた年度が多く,5題中2題の科目が正解であれば,特例が適用になる年度が多くありました。ただし,昨年のように,5題中3題以上正解という原則がそのまま適用されることもあるので,この点は割り切り,努力を継続することが望まれます。

